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ここでは古文書の仕事をしている人について学んでみるよ。
古文書のシゴト? 古文書を書くの?
将来(しょうらい)見た人がこれは21世紀(せいき)初(はじ)めの古文書だ、って思う物を作るのかしら?
でも、今は書類(しょるい)はほとんどパソコンで作るわよ??
古文書のシゴトというのは、古文書を書くわけじゃないんだよ。
大学や博物館、資料館などで、古文書を「収集(しゅうしゅう)」「整理」「記録(きろく)」「保存(ほぞん)」「修復(しゅうふく)」など、古文書を物として扱(あつか)う仕事や、「調査(ちょうさ)」「解読(かいどく)」「研究」など書かれている内容(ないよう)や時代背景(はいけい)を調べる仕事、「発表」、「展示(てんじ)」や「講座(こうざ)の開催(かいさい)」など、広報(こうほう)的(てき)な仕事があるんだよ。
展示や講座はみんなの目に触(ふ)れるところで行われるけれど、その他の仕事は、バックヤードと呼(よ)ばれる一般(いっぱん)の人は立ち入れないところで行われていて、実はそちらの方に、展示している物の数倍(ばい)の資料(しりょう)が保管(ほかん)されていたりするんだよ。
古文書が、借(か)りたり、発見したり、寄贈(きぞう)されたりして資料館に運ばれてくると、まずは荷解(にとき)室という所に置(お)かれる。
もしも、その資料に虫がついていたりすると、他の収蔵(しゅうぞう)品も傷めてしまうので、直接(ちょくせつ)収蔵室には持っていかないんだ。
そこで整理をしてから必要(ひつよう)なものを一つ一つを撮影(さつえい)室で撮影して、その物とデータを保管するんだよ。
物を保管するときには、湿度(しつど)や温度にもとても気を配っているんだ。
機械(きかい)を使って、暑(あつ)い時でも、雨の時でも、カラカラに乾(かわ)いている時でも、湿度は50%台をキープしているんだよ。
大切な古文書をいつまでもそのままの姿で保存することは、次の時代へつなげていくことだね。
そのために保管庫の中の温度や湿度(しつど)を一定にしたり、あまり外気に触(ふ)れさせないようにしたりするだけじゃなく、古文書そのものに触れることが出来る人も限られるようにして、守っているんだ。
虫なんかが隠(かく)れていることがあるので、保管庫に入れる前に細かくチェックして見つけだしたり、防虫剤(ぼうちゅうざい)として防中香をいれたり、糸くずや髪の毛が入らないように細心(さいしん)の注意をはらうんだ。
ものすごく気を使う仕事だね。
このままずっと保管庫にしまっているだけでは意味がないので、展示会(てんじかい)や企画展(きかくてん)の時、普通の展示でも時々入れかえをしたりして、みんなに見てもらうようにするんだね。
古文書に一体なにが書かれているの? 誰(だれ)が書いたの? いつ、書いたの?
そんなことを解読(かいどく)したり、調査や研究などを行ったり、時代背景と照(て)らし合わせたりする、とっても重要(じゅうよう)な仕事も博物館や資料館のバックヤードでは行われているよ。
古文書を机(つくえ)の上に広げて、先生方が見ていくんだ。
地図や、大きな古文書、長い古文書は畳(たたみ)の部屋に広げて研究するんだって。
このページで学んだことのポイントはこれだ!
整理しておくよ。
○物としての古文書を扱う仕事。
→「収集」「整理」「記録」「保存」「修復」など。
○古文書の内容に関わる仕事。
→「調査」「解読」「研究」など。
その他にも、まだまだ古文書に関わる仕事があるよ。
次のコーナーで学んでね。
古文書に関わる仕事って、こんなにたくさんあるんだね。
もっとあるみたいよ。たいへんね。
収蔵室の鍵(かぎ)は2種類(しゅるい)、別々(べつべつ)の向きで開くように向きを変(か)えてあるんだ。
これは、もしも地震(じしん)が起きた場合、一方向だけだと揺(ゆ)れによって開錠(かいじょう)してしまい、中の収蔵品が崩(くず)れ出てしまう可能性(かのうせい)がある。
それを防(ふせ)ぐための工夫なんだよ。
それくらい、大切に保管されているんだね。