35.日本には世界一たくさんの古文書が残(のこ)されている。

最初(さいしょ)の「古文書ってなに? -古文書探検隊(たんけんたい)が行く-」の中の「日本は古文書の宝庫(ほうこ)」のコーナーでも学んだ通り、日本は世界でもっとも古文書が多い国なんだ。

漢字の国・中国の数倍の分量(ぶんりょう)の古文書が日本には残(のこ)されているんだ。

いくつかの理由があるのだけど、まず言えるのは、紙の原料(げんりょう)に恵(めぐ)まれていたこと。
紙の原料である楮(こうぞ)や三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)の育ちやすい気候(きこう)風土であったことが、まず一つ目の理由。

次に、日本の政治(せいじ)は徹底(てってい)した文書至上(しじょう)主義(しゅぎ)だったことがあげられるんだ。

文書至上主義というのは、何かを決定したり命令(めいれい)するときに、途中(とちゅう)で間違(まちが)いがないように、また後で確(たし)かめることもできるように、口で伝(つた)えるのではなく、紙に書き残すことが一番いいよ、っていうことなんだ。

また、使用済(ず)みの文書を、ご先祖(せんぞ)様がどんな事をしていたのか、どんな人だったのか分かる記録(きろく)として保存(ほぞん)した人が多かったんだ。

こんなさまざまな理由から、日本には古文書がたくさん残ったんだ。
良かったね!